札幌で家賃の安い物件を借りる際の注意点

札幌が他の都市と比較して、家賃が安いと聞いたことがあるかもしれません。特に地方から引っ越してきた人たちは、その低い家賃に驚くことがありますが、実際のところどうなのでしょうか。

今回は札幌の家賃事情や、安い物件を選ぶ際のポイントについて詳しく解説します。

札幌の家賃が安い理由

所得水準が低い

厚生労働省が実施した令和元年の「賃金構造基本統計調査」によれば、一般労働者の全国平均が307.7千円なのに対し、北海道は280.8千円と、平均を下回っています。
東京都、神奈川県、愛知県、大阪府の4都府県が高い賃金を記録し、その中で最も高かったのは東京都で379.0千円でした。異なる職種や年齢であっても、この統計から見て北海道全体の賃金水準は低く、それに伴い家賃もそれに調整されていることが分かります。

築浅物件に人気が集中

札幌では、新築や築浅の物件が人気で、築年数が古いか立地条件が劣ると入居者を集めるのが難しい傾向があります。この課題に対処するため、物件の家賃を引き下げたり、敷金や礼金をゼロにしたりするケースがよく見られます。

札幌で一人暮らしをする場合、家賃4万円代でまとまった広さの部屋が見つかります。例えば、「駅から徒歩5分・1LDK・バストイレ別」で家賃3万円以下の物件も多く、建物自体がしっかりしているものもあります。同じ条件で東京を探すと10万円代になり、名古屋市でも7.8万円はかかりますので、札幌の家賃相場がいかに安いかわかると思います。

家賃は安いが暖房費が高い

北海道には長い冬があります。日中留守にすることが多い場合でも、暖房費用は思った以上にかかります。安いアパートは密閉性が劣るため、新築やマンションに比べて暖房費が高くなる可能性があります。木造アパートよりも鉄筋コンクリートのアパートがおすすめです。

また、一階が駐車場になっている物件も多いですが、駐車場上の2階の部屋は冷気が入りやすいため、避ける方が良いでしょう。

備え付けのストーブをチェック!

設置されているストーブの燃料(ガスか灯油)も重要なチェックポイントです。

灯油

灯油は部屋全体を迅速に暖めてくれますが、その価格は石油価格の影響を受けるばかりでなく、独特な臭いがあります。

都市ガス(北海道ガス)

比較的価格が安定しているため人気があります。
ただ、停電時に火を使うことができなくなる点には注意が必要です。

プロパンガス(LPガス)

会社によって料金が異なるだけでなく、物件のオーナーが業者と提携しているため、プロパンガスの使用料が高くなりがちです。ただし、プロパンガスは火力が強く、災害時でも火を使えるという大きなメリットがあります。

札幌の賃貸物件について

札幌は他の大都市に比べて家賃や物価が安く、一人暮らしの方にとって住みやすい魅力的な街です。収入が少なくても、毎月支払う必要のある家賃を少しでも削減できれば、食費などを切り詰めるよりもずっと節約になります。

暖房費や極端に家賃の安い物件(訳あり物件など)に気を付けて、ご自分のご希望にあった物件を探してみてください。